看護師の転職の流れを解説!転職活動に失敗しないために
「転職をしたいと考えているけれど、転職が完了するまでにどれくらいの期間かかるのだろう?」
「どのような手順で転職を進めていけば良いのか知りたい」
このように転職活動について困ったり悩んだ経験はありませんか?
転職活動は、準備が命です。事前に転職するまでの流れを理解しておくことで、よりスムーズな転職を実現することができます。
ここでは、看護師が転職するまでの期間や流れについて、詳しく説明していきたいと思います。
この記事を読めば、仕事をしながらでも安心して転職活動を進めることができますよ!
1. 看護師が転職するのに必要な期間は?
看護師が転職活動始めてから転職先に就職するまでに必要な期間は、概ね1か月程度だといわれています。
転職するためにやらなければならないことが山ほどあると思うと、かなり時間がかかるのではないかと感じられるかもしれません。
確かに、転職が初めてであったり、現在の仕事が忙しくて転職活動に時間を割くことができないという人は、転職の段取りがわからなかったり、そもそも転職活動のための時間が確保できないという場合もあるため、数ヶ月から1年かかってしまうこともあります。
とはいえ、この記事で紹介する転職の流れや、転職をスムーズに完了させるポイントを理解していれば、1ヶ月程度で転職することも可能なのです。
2. 入職希望日から逆算して転職活動を進める
転職にどの程度時間をかけるかは、転職活動を始める時期や、退職する時期によって変わってきます。
また、転職活動にかける時間が短ければ短いほど、余裕を持った行動が取れなくなってくるので、転職が失敗する可能性が高くなるのも事実です。
そのため、まずは入職したい日を設定しておき、そこから転職活動にかかる期間を逆算した上で、転職活動を開始する時期を決めましょう。
それによって、計画的に転職活動を進めることができるようになり、現在の仕事に集中しながら落ち着いて転職活動を進められるのです。
3. 看護師が転職するまでの流れとは?
転職活動を開始する時期を決めるためには、実際にどのような流れで転職するのかを理解しておく必要があります。
具体的な転職活動の流れは、以下のようになっています。
1 | 転職先の情報収集をする |
---|---|
2 | 目当ての転職先に応募する |
3 | 応募した職場で面接を受ける |
4 | 内定をもらう |
5 | 現職の病院を退職する |
6 | 転職先に入職する |
※先に現職の病院を退職してから、転職先に応募する方法もあります。
転職活動の段取りごとに、あなたがどの程度時間をかけるのかを予測し、余裕を持って行動できるような状態にしておくことが大切です。
ここからは、転職活動の流れについて詳しく説明していきたいと思います。
(1) 転職先の情報収集をする
まず始めにすることは、転職先の情報収集です。
看護師を募集している施設や病院は全国に数多くありますが、適切な情報収集ができていなければ、あなたに合った転職先を見つけることはできません。
具体的な情報収集の方法は、以下の4つです。
① ハローワークで情報収集する
② ナースセンターで情報収集する
③ 知人に紹介してもらう
④ 看護師転職サイトを利用して情報収集する
このように、転職先の情報を集める方法はいくつかあるため、どの方法があなたに最も適しているかを考えた上で、転職先の情報を入手していきましょう。
ここからは、転職先の情報収集の方法について詳しく説明していきます。
① ハローワークで情報収集する
1つ目の情報収集の方法は、ハローワークで情報収集することです。
ハローワークは厚生労働省が管轄している公的機関で、全国の自治体に設置されている施設です。
看護師のみでなく様々な職種の求人が紹介されているため、仕事を探している様々な人たちがこの施設を利用しています。
職業紹介にかかる利用料は無料で、職業訓練や面接対策セミナーを開催しているなど、多くの人が就職に結びつくような施策がとられていることも特徴です。
雇用保険の失業給付金の交付もハローワークの業務であるため、一度病院を退職してから転職活動をしたいという人は、失業給付金を受給しながら転職活動に専念することもできます。
ハローワークが管轄している地域の求人は豊富なのですが、県外など地域を越えて転職先を探している人にとっては、転職先の情報を収集が難しくなる場合もあるので注意が必要です。
また、求人先の病院や施設は無料でハローワークに求人情報を掲載できるため、中には勤務条件の悪い求人情報を手に入れてしまう可能性があります。
さらに、ハローワークの開庁時間は平日の日中のみに限られているため、仕事をしながら転職活動を進めていく人にとっては利用しづらい場合があります。
② ナースセンターで情報収集する
ナースセンターは都道府県の看護協会が指定して設置している施設で、看護師の確保対策に向けた取り組みをしています。
ナースセンターでは、看護師に対して職業紹介をしているだけでなく、現職の看護師への進路相談やメンタルヘルス相談なども行っています。
また、最新の看護の知識や技術を習得するための研修も開催しているため、転職先で必要な知識や技術を身につけたり、スキルアップを目指している看護師にはうってつけです。
eナースセンターを利用すれば、ナースセンターに直接足を運ばなくてもインターネット上で転職先を探すことができるので、ナースセンターから離れた地域に住んでいる人や時間に余裕がない人でも、自分のペースで転職先を探すことができます。
③ 知人に紹介してもらう
転職先を知人に紹介してもらうと、ハローワークやナースセンターなどに掲載されている情報だけでは分からないような、病院の人間関係や忙しさや残業の程度、給与面といった実際の情報を手に入れた上で転職するかどうかを決めることができます。
また、転職先に知人がいれば、困った時に相談できたり手助けをしてもらえるといったメリットがあることは言うまでもありません。
他方で、紹介してもらった知人に迷惑をかけてはいけないというプレッシャーや、知人が紹介してくれた手前、面接や見学をしてみて思っていた転職先とイメージが違ったとしても断りづらくなることもあるかもしれません。
④ 看護師転職サイトを利用して情報収集する
看護師転職サイトは、あなたの看護師経験年数や勤務した診療科などの情報をもとに、転職先に求める条件をヒアリングした上であなたに合った転職先を紹介してくれます。
掲載している案件は転職サイトごとに異なりますが、複数の転職サイトに登録しておくことで、よりあなたに合った転職先を見つけやすくなります。
転職を支援した実績の多いサイトでは、求人している病院や施設の情報を詳しく把握していたり、求人情報に掲載していない情報を持っていることがあります。
それらの情報も参考にすることで、転職してみたら思っていたイメージと違った、という事態を避けることができるのです。
あなたが転職先に求める条件を詳しく伝えるほど、転職サイトのコンサルタントはあなたに適した転職先を探しやすくなるため、どのような条件で転職したいのかということを具体的にリストアップしておきましょう。
(2)目当ての転職先に応募する
目当ての転職先が決まったら、応募してみましょう。
転職先への応募方法には、以下の2つがあります。
① 直接病院に応募する方法
② 転職サイトを利用して応募する方法
これはの応募方法の違いを理解した上で、あなたに合った方法で求人に応募しましょう。
① 直接病院に応募する方法
1つ目の応募方法は、直接病院に応募する方法です。
求人先に直接応募する場合は、あなた自身が求人先に連絡して面接や病院見学の段取りを組まなければなりません。
そのため、忙しくて転職活動に時間を割くことができない人や、転職先に連絡するのが不安だという人にとっては、あまりおすすめできる応募方法ではありません。
しかし、求人先にとっては直接応募してもらうことで、転職サイトに紹介手数料を支払わなくて済むようになるため、転職サイトを利用して応募するよりもむしろ歓迎されることもあります。
② 転職サイトを利用して応募する方法
2つ目の応募方法は、転職サイトを利用して応募する方法です。
転職サイトはあなたに代わって求人先へ応募の連絡をしてくれるため、現在の仕事が忙しくて求人先に連絡ができないという人や、求人先に連絡するには不安だという人にとっては安心です。
また、応募した段階では匿名となっているため、あなたの個人情報が求人先に渡る心配がありません。
そのため、とりあえず応募して担当者の反応を伺ったり、転職した後の給与や待遇といった条件や、あなたの希望する働き方が受け入れてもらえるかどうかを聞いてみたいという場合でも気兼ねなく連絡を取ってもらうことができるのです。
採用担当者の反応や、あなたの提示した条件を受け入れてくれるかどうかを確認してから面接を受けるかどうかを決められるため、直接応募するよりも有利に転職活動を進めることができます。
(3) 応募した職場で面接を受ける
転職先への応募が完了したら、応募した職場で面接を受けます。
多くの人が面接に対して苦手意識を持っていますが、適切な対策をしておくことでうまく乗り切ることが可能です。
面接を受けるに際して知っておくべきポイントは以下の2つです。
① 面接が心配なら面接同行サービスを利用
② 職場見学を申し込む
転職をスムーズに進めていく上で、これらのポイントを理解して面接対策をしておくことが大切です。
① 面接が心配なら面接同行サービスを利用する
転職サイトによっては面接同行サービスを提供しているところもあります。
面接同行サービスは、その名の通り求人先の面接に、転職サイトの担当者があなたと一緒に同行してくれるサービスです。
事前に面接対策をしてくれるだけでなく、実際の面接の場でもあなたが求人先により魅力的に見えるように紹介をしてくれるため、内定を貰える可能性をより高くしてもらえます。
また、面接の場で給与や待遇についての交渉もしてもらえるため、あなただけでは聞きにくいようなことでも代わりに求人担当者に任せて聞いてもらえるという安心感があるのも特徴です。
② 職場見学を申し込む
現在の仕事を続けながら求人サイトに応募して面接を受けるという人は、面接と同時に職場見学をしておくと安心です。
職場見学と面接の日を別々に設けている病院もありますが、遠方から面接に行かなければならないなど、転職活動に多くの時間を割けない人もいます。
事前に面接当日に職場見学をさせてもらえないかを聞いておいたり、転職サイトの担当者に職場見学と面接の日を同じ日に調整してもらうことで、転職活動にかかる負担を大幅に削減できるのです。
実際に職場見学をした上で面接に臨めば、今後あなたがこの求人先で働くことをより鮮明にイメージした上で採用担当者とコミュニケーションを取ることができるため、あなたが転職先に求めるイメージと入職後の働き方のギャップをより少なくできるようになります。
(4) 内定をもらう
面接が終わると1~2週間程度で求人先から結果の連絡がきます。
※求人先に応募した人が多ければ多いほど選考に時間がかかるため、採用試験の結果連絡が遅くなることもあります。また、看護師が不足している病院や施設であれば、面接を受けたその場で内定をもらえる場合もあります。
あまりにも結果連絡が遅くなっている場合は、採用試験を受けた病院や施設に問い合わせてみましょう。
採用試験の結果連絡の時期が気になる場合は、あらかじめ面接を受けたときに結果連絡が来る時期を聞いておくと安心です。
(5) 現職の病院を退職する
転職先が決まり入職時期が決まると、現職の病院を退職する手続きに入ります。
現職の病院をスムーズに退職するためには、以下の2つのポイントを理解しておくことが大切です。
① 引継ぎを済ませてから退職する
② 退職代行を利用する方法もある
ここからは、現職の病院をスムーズに退職するためのポイントについて説明します。
① 引継ぎを済ませてから退職する
現職の病院をスムーズに退職するための1つ目のポイントは、引継ぎを済ませてから退職することです。
委員会や係の仕事、受け持ち患者の情報など、あなたがこれまで任されていた仕事を今後もスムーズに進めてもらうためにも、後任者にしっかりと引き継いでおきましょう。
あなたが退職することで、残されたスタッフの負担が大きくなるため、少しでもその負担が軽減できるよう、時期に余裕をもって引き継いでいったり、書面に残して誰が見ても分かるようにしておくなど工夫しておくと親切です。
退職する時期は就業規則の違反にならないように事前に確認しておき、あらかじめ上司に相談しながら転職活動を進めていくなど、あなたの今後の予定をタイムリーに伝えておくことも意識しておきましょう。
② 退職代行を利用する方法もある
転職を考えている看護師の中には、上司や同僚との関係性が悪化したことや、仕事や待遇面に不満を抱いている人も多いです。
できるだけ職場の上司や同僚と顔を合わせずに退職をしたいという人は、退職代行を利用するのも手段の1つです。
退職代行を利用すれば、退職に精通した弁護士があなたに代わって職場と連絡を取りながら退職に結び付けてくれます。ストレスを最小限にして退職させてもらえます。
また、未払いの残業代請求や未消化の有給休暇の消化もあなたに代わって交渉してくれるため、あなたが得られる利益を最大にして退職させてもらうことが可能です。
(6) 転職先に入職する
現職の職場を退職したら、あとは転職先に入職するだけです。転職先に入職する上で知っておくと良いことは、以下の2つです。
① アフターフォローがしっかりしている転職サイトを選んでおく
② 転職サイトによっては転職祝い金が受け取れる
これらのポイントを理解しておけば、あなたにとって有利な転職を実現できますよ!
① アフターフォローがしっかりしている転職サイトがおすすめ
有利に転職先に入職するための1つ目のポイントは、アフターフォローがしっかりしている転職サイトを利用しておくことです。
転職サイトによっては、転職が完了して求人先から紹介料を受け取れれば良いと考えているところもあるようです。
しかし、転職する看護師は転職活動中のみでなく、転職後もうまく働き続けられるかどうか不安に思っています。
実際に就職してみたら思っていたイメージと違っていたという場合や、聞いていた待遇と大きく違っていたということもあります。
アフターフォローがしっかりしている転職サイトを利用していれば、無料で参加できる研修会を開催して継続的にフォローアップしてくれたり、相談窓口を設けて転職後の相談に乗ってくれます。
転職先に知人がいる場合でもない限り、あなた1人で人間関係をつくっていかなければならないため、継続的にあなたをフォローしてくれる体制が整っている転職サイトを利用しておくことは重要です。
② 転職サイトによっては転職祝い金が受け取れる
利用した転職サイトによっては、転職祝い金が受けとれることがあります。
転職祝い金の金額は転職サイトによって違いがあり、中には転職祝い金を支給していないところもあります。
転職祝い金が受け取れれば、転職によってかかったコストや転職先から給与が振り込まれるまでの生活費の足しにできるため、貯金を切り崩す金額が少なくて済むのです。
転職サイトごとにどのような転職祝い金のシステムを設けているかを事前に確認しておくことで、転職を有利に進めることができるため、転職サイトを選ぶときは転職祝い金のシステムについても比較してみましょう。
とはいえ、最も重要なのは、良い転職先に出会うことです。目先の利益ばかりに囚われないように注意しましょう。
4. まとめ
転職の流れについて説明しました。
転職の理由は人によって様々ですが、皆様が良い転職先に出会い、気持ちよく働けることを願っています。