看護師が辞めたいと思う15の理由とその対処法
インターネットで看護師と調べると、予測変換で「看護師 辞めたい」が検索ワードでトップになっています。それほど、看護師の皆さんが「辞めたい」と悩んでいることがわかります。
世の中的には、「看護師はお給料がいい」、「お休みが多い」、「感謝される仕事」といった印象が根強いですが、実際はそうではないことも多いです。
今回は、若手・中堅看護師と新人看護師の2つに分けて、辞めたいと思う理由と、その対処法について紹介していきます。
・「看護師を辞めたい」と思っている方
・看護師の仕事が辛いと思っている方
・看護師の退職理由を知りたい方
は、是非読んでみてください。
若手・中堅看護師編
1 人間関係が最悪
病院はちょっと変わった世界なので、
最近は、男性看護師が増えてきたとは言うものの、
一生懸命に働いているのに、「何で看護師になったの?あなたには向いていないよ」、「
〈対処法〉
病棟の女性社会に慣れるのは3年ほどかかると思います。3年が過ぎても、その雰囲気に慣れない人も少なくありません。
一番は、スルーする技術を身につけること。言葉の一つひとつを真正面から受け止めると心が疲れてしまうので、自分に必要のない情報は弾き飛ばしてしまいましょう。
2 給料が割に合わない
命を預かる仕事のため、その分、看護師の抱える責任は大きくなります。
寧ろ、
また、時間外で行われる病棟会や研修、
このように、
〈対処法〉
給料面に関しては、残念ながら一人の力でどうにかするのは難しいです。手っ取り早いのは、転職をすることです。自分が残業した分はきちんと請求をして残業代をもらうことも大切です。
3 人手不足で超過勤務がざら
看護師は何年も前から看護師不足と言われ続けています。毎年、
病棟では、ギリギリの人数でまわしていますが、
一人に対する仕事量が多いので、
ふと仕事が落ち着いて窓の景色を見たら、外が暗くなっていた…なんてこともあります。
スタッフの中には、「今日も看護師の人数が少ないけど力を合わせて頑張ろう」と話す人もいますが、「もう限界・・・」というのが本音です。
〈対処法〉
人手不足問題は、病院側が動いてくれないとどうにもなりません。募集は出しているけれど、なかなか応募が来ないなんてこともあります。
私たち看護師が出来るのは、「人手不足により、このような過酷な状況になっている」と、病棟の現状を声に出して報告していくことです。
4 人間らしい生活を数年送れてない
常勤で働く看護師の多くは、
「ここ数年、
〈対処法〉
上司に追加夜勤を頼まれたとしても、自分の体調が限界にある時は断るようにしましょう。
「私がやらないといけない」と感じてしまう人もいると思いますが、自分の身体を壊してまで頑張る必要はありません。上司からの依頼を断れない人は、相談できる先輩に話してみましょう。
5 休みで委員会・病棟会に強制参加
例えば、委員会や病棟会を月に1回行うとします。なるべく、
正直辛いです。特に休みの日なんて、
同様に、病棟会でもみんなが日勤を希望するので、夜勤明けや休みの日に出勤する若手看護師が自動的に多くなります。
さらに、委員会・
〈対処法〉
委員会は日勤にしてもらい、勤務時間内で行けるようにしてもらいましょう。
病棟会は、深夜明けや休みの人は「委任状」を出せば出席しなくてもいいように上司に打診してみるのもいいかもしれません。
自分一人で行動するのはリスクが高いので、まずは自分と同じような考えの人を見つけて相談してみましょう。
6 上司が守ってくれない
看護師は人を相手にするので、
実際に上司と揉めて退職された方は、「自分の話をきちんと聞いてもらえなかった上に、『すぐに謝罪しましょう。とにかく患者様が大事!』と言われて、上司が全く味方になってくれなかった」と話していました。
「
〈対処法〉
守ってくれない上司・・・。私にも経験がありますが本当に辛いです。しかし、自分だけでなく他のスタッフの中にも、上司に対して同じような気持ちを抱いている人はいると思います。まずはその人たちに話を聞いてもらいましょう。
7 医師のわがままに限界を感じる
現代でも、「医師は看護師よりも上」と考えている医師は少なからずいらっしゃいます。そんな考えの人は、自分の都合を優先させるので、一緒に働く看護師は気を遣って大変なんです。
例えば、私たち看護師が患者さんのベッドバスをしているときに「○○さんの包交したいから、すぐついて」と言われることもあります。
この状況からすぐに抜けられないのは、見ればわかるはずなのに、自分の都合を優先させます。
医師のわがままな態度で振り回されることが多く疲れ果てる看護師は多いものです。
〈対処法〉
主任・師長に医師の態度を報告して、改善してもらうように相談してみましょう。
自分ひとりの意見では弱いので、同じ思いを抱いている人と一緒に行動を起こしてみるのがいいかもしれません。
8 夜勤が多くてホルモンバランスや体調が崩れた
常勤で働く看護師には夜勤がつきものです。
〈対処法〉
自身の身体を一番わかっているのは自分です。頑張りすぎず、「何か(体調が)おかしいな」と思ったら早めに先輩や上司にSOSを出すようにしましょう。例えば、夜勤回数を減らしてもらうなどして、なんとか体調が改善されていくこともあります。
9 鬱病になった
先に述べたように、看護師の世界は、人間関係の大変さ、責任の重さ、
中でも、メンタルののバランスを崩す人は若手看護師に多くみられます。「夜、眠れません」、「
患者さんの不調にはすぐに気付く看護師ですが、自分の不調になると「まだ大丈夫かな」と頑張ってしまいがちです。
〈対処法〉
患者さんの不調と同様に、自身のメンタルに不調が現れた場合も、すぐに先輩・上司に相談しましょう。普段の自分と何か違うな・・と感じたら、相談するべきだと思います。
新人看護師編
1 病棟に居場所を見つけられない
ナースステーションでは、
一人焼肉のように、
〈対処法〉
休憩時間は、
周りを見てみると、
そして、ふとした時に自分が心地よいと感じる場所が見つかることもありま
2 ギャップについていけない
看護学校を卒業して看護師として働き始めると、
学生の時は、
新人看護師の多くは、「この間まで学生だったんだよ?」
そんなストレスから、「看護師に向いていないのかも。もう辞めたい。」と思ってしまうのです。
〈対処法〉
学生の時とのギャップで悩んだ時は、
アドバイスが欲しい時は、プリセプターの先輩や、仲の良い先輩に相談してみましょう。先輩達も、新人時代に同じような経験をしているものです。良い意見がもらえるかもしれません
3 自分に求める期待値が高過ぎる
先輩の処置を1回見学しただけで、まだまだ不安なのに、「次はやってみて」と言われるなど、自分への期待値が高過ぎる!
また、「私が新人の時は、2回目は1人でやってたよ」と言う先輩もいて、個人によって成長のスピードに差があることを考えられない方も中にはいます。
〈対処法〉
自分が実施する処置に不安がある場合は、
どこまでが出来て、どこからが不安に感じるのかを明確にして、先輩にアドバイスをもらうのがいいでしょう。
4 先輩が怖い
挨拶をしたのに無視をされた、報告をしたのに「だから?」
そして、怖いと思っている先輩ほど、
〈対処法〉
信頼できる先輩に、怖い先輩との付き合いを相談すると、「あの人にはこうしたほうがいいよ」など、その人との関わり方を教えてもらえるかもしれません。
また、自分が怖いと思う先輩には興味が沸かないとは思いますが、「休日は何をしているのだろう?好きな芸能人は誰だろう?」など、少し興味を持つようにして夜勤の落ち着いている時に聞いてみるのも、その人に近づく一つの手段になります。
人は自分に興味を持ってくれる相手のことは好意的に見てくれるものです。
5 医療事故が怖い
点滴や薬剤など患者さんに直接関わる処置での医療事故のニュースは、テレビでよく目にします。
テレビを見ていて「え!?そんなことが…ありえない。確認したのかな」と思うのですが、実際にバタバタと忙しい状況の時や夜勤中の眠気がピークの時はミスがとても起こりやすいものです。
もし点滴の薬剤量を間違えていたり、点滴のスピードの設定を間違えたりしたら、医療事故になりかねません。
自分のやったことで、患者さんに何か起きたとしたら…と考えるだけで怖くなる看護師も多いです。
〈対処法〉
忙しい時、眠たい時こそチェックは厳重に行うように意識しましょう。
「医療事故が怖い」という気持ちを抱いたら、プリセプターや話をしやすいスタッフに相談してみるのがいいでしょう。不安を抱いた時に、無理して突き進まないことが大切です。
6 体調を崩した
患者さんの情報収集をするのに時間がかかるため、
帰宅後も、
そんなふうに、慣れない環境での生活が始まり、少し時間が経った頃に体調を崩してしまう新人さんは少なくあ
〈対処法〉
頑張らないと!と思って睡眠時間を削るような生活を送ると、体調が崩れてしまいがちです。
1日のスケジュールを調整して、なるべく6時間は睡眠時間を確保できるようにしていきましょう。
まとめ
看護師として働いていると、「辞めたい」と思う瞬間は誰にだってあると思います。その気持を抱くのは、おかしいことではありません。
重要なのは、どんな理由で自分は辞めたいと感じたのか分析をし、辞める以外に良い対処方法がないか考えてみることです。