【タイプ別解説】苦手な看護師長さんとの関わり方
病棟には、必ずナースのトップに君臨する”師長さん”がいます。師長さんも人間なので、全く同じ人はいません。自分と相性が合う人もいれば、合わない人もいるものです。
もっとも、新人ナースの中には、
・師長さんとの関わり方がわからない
・師長さんが怖い
・師長さんと性格が合わない
といった悩みを抱えている人が多いのも現実です。
そこで、今回は、私が実際に出会った師長さんを紹介し、どのように関わるようにしていたかをお伝えしていきます。
師長さんとコミュニケーションをとる際の参考にしてください。
1 争い事が嫌いな平和主義タイプ
特徴
★みんなに平等
★周りからの評価を気にする
★師長なのに権力があまりない
★頼りがいがない
★残業をしているとお菓子をくれる
★食事に連れて行ってくれる
メリット
基本、攻撃してくることはないので害はない。疲れているスタッフがいるとチョコレートやクッキーなどのお菓子をそっと出してくれる。
デメリット
争い事を嫌うため、強いスタッフの意見は必ず通してしまい、勤務希望などは言ったもの勝ちになってしまったりします。周りの意見に流されることもあるので、部署のトップとしては頼りない存在。時に「◯◯さん、私のこと何て話してた?」などと、周りからどう思われているか聞かれ、時間を取られてしまうこともあります。
関わり方
特に気をつけることはありませんが、周りからの評価を気にして聞かれた時は、マイナスなことを言わないようにしてあげましょう。言ってしまうと、その日一日気持ちが落ち込んでしまい、ため息ばかり聞こえてきます。
また、どうしても主張したいこと(外せない予定があり、休まなければならい日がある等)がある時は、しっかりと主張することが大切です。
「中堅ナースのつぶやき」からの一言
平和主義タイプは、リーダー性はないけれど居心地はいいですよ。
2 好き嫌いが激しいタイプ
特徴
★好きな人には、優しい
★嫌いな人には、厳しい
★目が鋭い
★こだわりが強い
★自己評価が高い
メリット
このタイプの師長に好かれている場合は、自分の意見が通りやすいため、ものすごく働きやすいでしょう。逆に嫌われている場合は、特にメリットは感じられません。
デメリット
好かれている場合は、デメリットはありません。嫌われている場合は、自分から挨拶をしても返ってこないし、目があったと思ったら厳しく注意されることも。また、自分の意見を200%批判されるなど攻撃されまくります。
関わり方
好かれている場合は、関わり方を考えなくて済むでしょう。
嫌われている場合は、何をしても目の敵にされてしまうのでストレスが溜まります。そのため、関わらなくていい時は、師長さんとの距離を置くのがいいでしょう。あまりに不公平なときは、主任に相談することも大事になります。
また、師長さんに好かれている人とのやり取りを見ると苛立ちが増してくるので、視界に入れないようにしていきましょう。
中堅ナースのつぶやきからの一言
このタイプは、大人になりきれていない大人。そんな人には、大人な態度で対応するのが一番です。
3 秘密を守れない口が軽いタイプ
特徴
★「何か変わったことはな~い?」が口癖
★基本、ニコニコとしている
★知った情報を他者に話してしまう
メリット
話しやすい雰囲気はあるので、悩みごとなどを相談しやすい。
デメリット
師長さんにしか話していない内容を、後日他のスタッフが普通に知っていることも。「絶対に秘密にしてくださいね」と言ってもできないのがこのタイプなので、本当に話したい話や大事な話ができません。
関わり方
絶対にバレたくないことは、相談しない。あまりにも口が軽すぎるときは主任さんに相談をしましょう。
中堅ナースのつぶやきからの一言
近所の噂話が好きなおばちゃんと一緒です。深い話はしない方がいいです。
4 気分のムラが激しいタイプ
特徴
★機嫌の起伏が激しい
★人とは違う所が気になる
★すぐテンパる
★ドクターに意見を言えない
★新しいことを極端に嫌がる
メリット
機嫌が良い時は、害なし。
デメリット
機嫌が悪い時に話しかけると、八つ当たりされる可能性があります。普段怒られないことでも、その時にはやたらと怒られるなど、一貫性がないことも。
関わり方
機嫌の悪い時は、距離を置くのが無難でしょう。何か聞きたいことなどがあれば、機嫌の良い時にまとめて聞くようにするのがいいでしょう。
中堅ナースのつぶやきからの一言
機嫌の良いときに近づきましょう。これに尽きます。
さいごに
自分に合った師長さんであればストレスなく働きやすいですが、実際は、合わない師長さんと働くことの方が多い気がします。合わない師長さんの時こそ、大人な態度で接して乗り越えましょう。(あまりにもひどい師長さんは、ふと気づいたら異動になってしまうこともあります。)
初めは苦手だと思った人でも、関わり方のコツさえ掴んでしまえば、それほどストレスなく関われるものです。皆さんが少しでも気持ちよく働けることを願っています。